高血圧のツボ

当院内での会話
【患】私、上の血圧が150なのですが、大学病院の医師は「血圧降下剤を飲みさい」といい、かかりつけ医は「薬は飲まなくていい」という。私は一体どうしたらよいのでしょうか?
【私】上の血圧は年齢プラス90までは気にしなくてよいです。80歳だから170までは大丈夫。
【患】かかりつけ医も同じことを言ってました。
【私】無理に下げると元気がなくなります。
【患】血圧の薬を飲んでしまうところでした。
【私】大病院の医師よりも、かかりつけ医の方が、あなたの身体のことをよく知っているから、かかりつけ医を信頼したほうが良いと思いますよ。
【患】そうします。
現在、高血圧の基準は「上が135以上、下が85以上」を指します。
しかし、当院の患者さんを診ていると、血圧が高くて元気な人もいれば、低くて元気な人もいる。個人差がもの凄くあるということを感じます。
また、私も自身の血圧と体調や季節との関係を調べましたが、疲労が溜まると血圧が上昇し、休むと下降する。真夏は120なのに真冬は140になる。つまり、血圧というのは変動幅がとても大きい。
さらに血圧は身長とも関係します。キリンの血圧が260あることをご存じでしょうか。キリンの頭は心臓から2メートルも高い位置にあります。そこまで血液を上げるには260の血圧が必要になるのです。だから人間も背の高い人は血圧も高くなるのは必然でしょう。
また、体重が多い人は身体の体積も多いので、全身に血液を送るためには高めの血圧が必要になります。従って、太っている人が痩せれば血圧は自然に下がります。
このように、血圧というのは個体差が凄くあるもの。それを「上が135、下が85」と一律に決めて基準枠から外れると、すぐに血圧降下剤を飲ませるのはいかがなものかと。
私は日本人の痴呆の三分の一はこの血圧降下剤の長期服用が原因だと考えます。血圧を無理矢理下げれば脳に行く血流量は当然減少してしまうわけですからね。「上が年齢ブラス90」を越える状態が続くようなら服用するのも仕方ないと思いますが、安易に飲んでいる高齢者が多いのが現状です。
そこで血圧高めの方に血圧降下剤を飲む前に試していただきたいツボがありまさす。
【足三里】
スネの外側。膝の皿の下の凹みから指四本分下。

【曲池】
肘を曲げた時にできる皺の外側端。

このツボに毎日お灸をしてみてください。当院の患者さんには血圧が下がったという方が何人かいらっしゃいます。
