熱い物にはご注意を!

初冬の冷たい空気に変わってきた今日この頃。鍋物や温かい物を食す機会も増えたのではないでしょうか。
そんな時にちょっと気をつけて欲しい事があります。それは身体が温まるからといって、熱い物を冷まさずに食べたり飲んだりすること。
熱い物(65℃以上)を頻繁に摂取することは食道癌のリスクを高めるのではないか。高温の飲食物が食道粘膜を繰り返し傷つけることで、細胞がダメージを受け、修復の過程で癌細胞が発生しやすくなると考えられています。
当院の患者さんでも食道癌を患った方がいましたが、家族に聞くと熱い物を平気で食べていたといいます。そんな話を聞くと、熱い物と食道癌との因果関係は否定できないなと思います。
また、愛煙家の方はタバコの吸い方にもにも注意が必要です。タバコの火は600℃以上あります。その高温の煙りを一気に吸い込むと、その熱が喉から気管を通って肺まで達する。ヘビースモーカーの肺癌は肺の入り口にできますから、この熱が影響している可能性が高いです。
だから、愛煙家は昔の人のようにくわえ煙草で薫りを楽しみ、たまに吸い込むことをお勧めします。タバコは本数やニコチン量を気にするよりも吸い方に注意しましょう。
このように、高温の物というのはリスクが高いことを理解しておいてほしいのです。その上で、美味しく鍋物をいただき、温かいコーヒーや紅茶をいただく。少しくらい猫舌の方が身体にはよいのかもしれません。
