歯・歯茎の痛み
先日、歯科定期検診に行った際、先生が「暑い時期は歯茎に炎症を起こす人がとても多いんですよ」と言っていました。確かに当院の患者さんを診ていても、「歯や歯茎が痛む」という人は冬より夏場の暖かい時期に多い気がします。
歯痛の治療は基本的には歯科医の領域ですが、歯や歯茎の痛みで歯科を受診しても「異常はない」といわれるケースが以外と多いもの。そんな時には東洋医学の出番です。顔面には胃経や大腸経が流れており、それらの経絡のツボを刺激することで、痛みを和らげるごとが出来るからです。
では、そのツボを紹介いたしましょう。
① 内庭(ないてい)
【主治】歯痛を緩和するツボ。特に上歯に効く。歯茎の炎症にもよい。扁桃炎にも効果あり。
【場所】足の甲側。足の人差し指と中指の間の凹み。
② 温溜(おんる)
【主治】歯痛を緩和するツボ。特に下歯に効く。歯茎の炎症にもよい。口内炎にも効果あり。
【場所】前腕の親指側。手首と肘の中間。
③歯痛点
【主治】歯痛・歯茎の炎症を緩和するツボ。
【場所】手の平側。手の中指と薬指の間の凹み。
これらのツボに指圧したり、せんねん灸をすえたり、ピップエレキバン等を貼るとよいでしょう。
また、歯茎の腫れや痛みが強い場合は氷水を入れた氷のうで、首のリンパ節を冷やすと楽になります。
昨年同様、猛暑となっているこの夏。歯茎の弱い方はこれらのツボを刺激して予防に努めましょう。また、長時間のマスク着用は口腔内温度が上昇するため、菌が繁殖しやすくなります。すると歯茎の炎症が起こりやすくなるので注意が必要。必要以上のマスク着用には気をつけましょう。