セロトニン顔
毎日施術をしていると、身体に触れる前に「この人はよく歩いているな」「この人はあんまり歩いていないかもな」と、患者さんの顔を見ただけで何となく予想がつくようになってきました。
実は “一定のリズム” で身体を動かし続けるとセロトニンという “幸せホルモン” が分泌されます。ですから、普段からリズム良く行動している人は「セロトニン顔」とでも言いましょうか、独特の満たされた顔をされています。
言葉で説明するのは難しいのですが、脳内ホルモンのバランスが良いことが顔にも出てくるのです。現状に満たされているような、大らかで自然体な雰囲気が伝わってきます。イライラしたり、細かいことなど気にしない。だから、セロトニン顔は「ご機嫌顔」と言い換えてもよいでしょう。
反対に歩いていない方も顔に表れます。セロトニン顔の逆と言かえば、何となくイメージがわくでしょうか。
うつ病 などはセロトニンというホルモンが不足した状態なのですが、特に太陽光を浴びながら歩くことで脳内で増えることが解っています。確かに、歩くことも含めて何もヤル気がしなくなって気が枯れている状態こそが うつ病 なのですが、そんな方こそ一日10分からでいいので頑張って歩いてほしいですね。よく出歩く うつ病 の人 、日焼けしたうつ病の人も私は見たことがありません。
また、中高年世代であれば子供の頃、夏休みにラジオ体操に行った思い出かあると思います。ラジオ体操に行ったというよりも、無理矢理早起きさせられて、嫌々行かされたという記憶かもしれませんが、ラジオ体操会場に着いて、体操して、ハンコを押してもらうと、それなりに楽しかった。清々しい気分になったものです。こんな時にもセロトニンが分泌されていたのでしょう。
さて、そんなセロトニンですがトリプトファンといわれる必須アミノ酸から作られます。必須アミノ酸とは私たちの体内では作ることの出来ない物質で食事から摂取する必要があります。
このトリプトファンは大豆などの植物性タンパク質にも含まれていますが、カツオやマグロ、牛肉や豚肉により多く含まれています。私達が「今日は魚や肉を食べたい!」と思うのは、全身を活性化させ、心身ともに健全なホルモンバランスを保つためのサインなのではないでしょうか。
トリプトファンを摂取して、リズミカルに動く。いつも「ご機嫌顔」でいたいものです。