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体の不調

足首の捻挫

足首の捻挫
先日、足首をギプス固定した患者さんが松葉杖で来院しました。「どうしたのですか?」と聞くと「家の下り階段で足を踏み外して転びました。痛みと腫れが酷かったので整形外科に行ったら靭帯が断裂していると…」あらあら、これは大変です。

足首の捻挫は多くの場合、足首を内側にひねる「内返し捻挫」により外側の靭帯を損傷することが多く、全体の80%を占めています。そして、外くるぶしの前下部に痛みや腫れ、内出血をおこします。特に強い痛み・腫れ・内出血を伴っている場合は靭帯断裂や骨折の可能性がありますので、早めに近くの医療機関を受診しましょう。
足首の捻挫は軽症とみなされがちですが、放置すると慢性的な不安定状態となり「捻挫癖」がついてしまうことに。足首の不安定状態は、将来的に膝や腰の痛みに繋がりますので、歩けるからといって安心せずに適切な治療を受けることをお勧めします。

しかし、当日近くの医療機関が休診の場合は応急措置として【R I C E 処置】をします。

・R Rest (安静)
・I Icing (冷却)
・C Compression (圧迫)
・E Elevation (挙上)

具体的には氷水を入れた氷嚢を患部に当てタオルで縛り圧迫する。そして患部を椅子やクッションの上などに置き安静にするということです。この R I C E 処置は、腫れを最小限に抑える、痛みを抑える、患部を安定化させるという効果がありますので受傷後すぐに行いましょう。

さて、この下り階段で転倒 (大抵は最後の1、2段で転ぶ) するという方は以外と多いものです。更に下り階段ということは重力で加速され大怪我にも繋がりかねません。皆さん、下り階段はゆっくりと最後の1段まで確認しながら降りましょう!
特に女性で足元の不安定な靴を履いている場合は慎重に階段を降りてください。階段での転倒は圧倒的に女性が多いですからね。

そんな転倒しやすい方に多い特徴や癖がいくつかあります。

①注意力が散漫である
・下り階段を降りるとき、曲がり角を曲がるとき、工事現場の下を通るとき等、危険度が高い所では気を引き締めましょう!

②考え事をしながら行動する癖がある
・普段から、目の前の事に集中する習慣をつけましょう!

③時間にルーズである
・常に急いで行動するため、転倒や事故にあいやすい。時間には余裕をもって!

④歩行量が少ない
・普段から歩いていないと足はすぐに萎えて転びやすくなります。歩く習慣をつけましょう!

⑤足首をグルグル回す癖がある
・一見、良いのでは?と思う方もいるでしょう。しかし、靭帯も一緒に伸ばしてしまうので足首の不安定性が増します。やめましょう!

以上、心当たりのある方はご注意ください。そして、足首の捻挫に一番注意をしていただきたいのが妊婦さんです。一般的にも妊婦が転ぶことを警戒しますが、それは足首をひねると流産しやすくなるから。妊婦の皆さん、足元にはくれぐれも気をつけましょう!

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