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心と体の健康維持

スーパーおじ様

掃除する男性
9月15日から21日を“老人週間”というそうです。当院の患者さんにも矍鑠としたご老人が何人かいるのですが、その中の一人、ある“スーパーおじ様”をご紹介したいと思います。

その方は70代後半。年金で充分に暮らしていけるのですが、午前中は清掃の仕事へ。午後は映画鑑賞か読書。そしてゲーテの『ファウスト』の研究に勤しむという日々を送っておられます。
お気に入りの美術館に足繁く通い、大好きな著述家の講演会があれば遠方であろうと必ず足を運ぶ。その情熱とフットワークの良さには頭が下がります。

「今の仕事は80歳が定年だから、それまで働けるように頼む」と言われて施術を始めたのが四年前。最初は頑固で癖の強そうな方だなと思って施術していたのですが、私のアドバイスにもちゃんと耳を傾け、驚くことにその一言一句まで詳細に覚えているのです。
通常、老いてくると昔の事はよく覚えているのに、近々の事はすぐに忘れるという兆候が表れてくるのですが、この方にその兆しは全くなし。やはり読書や研究を通して思索を続けていると、脳は維持できるものなのだということを思い知らされます。

私はこのスーパーおじ様のように、労働と読書が充実した人生を最期まで送るための両輪だと考えています。

労働は高齢者の就業率が高い地域ほど、一人当たりの医療費が低く、長寿であることが統計上明らかになっています。しかし、「何か仕事をしたいけど、清掃の仕事しかない」というプライド高い系高齢者の何と多いことか…。そんな中、80歳まで清掃の仕事を続けたい!というスーパーおじ様は、まさに敬愛すべきご老人。

また、読書は健康長寿の人に共通する習慣のトップにランキングされるというAI統計が数年前にNHKで報道されています。しかし残念なことに「日本人の3人に2人が本を読まない」という報道がつい先日流れていました。読書というもので思索をしなくなり、グーグル先生が検索すれば何でもすぐに教えてくれる。そんな世の中ですから、脳はどんどん衰えていくことでしょう。現に若年性の認知症が増え始めています…

労働で肉体・精神を鍛え、読書で脳を鍛える。こうして“走り続ける”ことで、ピンピンコロリという誰もが目指す人生のゴールテープが切れるのではないでしょうか。

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