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食の養生

血糖値スパイク

甘い物をたくさん食べる女の子
先日あまりの暑さで、帰宅直後の空きっ腹に甘いアイスバーを食べてしまいました。
甘い物を食べると脳の前頭前野からドーパミンがでるので、幸せな気分にはなれるのですが、しばらくすると膵臓がだんだん重くなり不快な気分に…。皆さんもこんな経験ありませんか?

空腹時に甘い物を食べると血糖値がドーンと一気に上昇します。そうなると膵臓からインシュリンという血糖値を下げるホルモンが一気に出て血糖値をドーンと下げる。その時に急ブレーキはかかりませんから必ず下がりすぎて、甘い物を食べたにも関わらず低血糖状態になってしまいます。
私が空きっ腹にアイスバーを食べた後、多幸感から一気に不快感に襲われたのはこういう理由です。
この反応性低血糖になると、ダルさや倦怠感が襲ってきます。すると、これは大変!ということで、今度は副腎がグルカゴンを出して血糖値を正常値に戻します。

グルカゴンは糖新生といって、危機的状況や緊急時に体内にある筋肉や脂肪を壊してブドウ糖に代えることで血糖値を上げるホルモン。つまり自分の身を削って血糖値を正常に戻すのです。この時に筋肉からはアンモニア、脂肪からはケトンという物質が分解されて発生します。だから、甘い物をたくさん摂取している人からは、アンモニア臭やケトン臭がするのでしょう。

この血糖値のジェットコースターのようなアップダウンを “血糖値スパイク” というのですが、これを繰り返しているとアンモニアやケトンなどの発がん物質が頻繁に発生しガンになりやすくなる。近年、日本人の甘い物の摂取量増加に比例し、ガンも増えているのが何よりの証でしょう。
ガン以外にも、甘い物が原因で起こる病気はたくさんあります。その代表が鬱病。砂糖やブドウ糖果糖液糖をたくさん摂っていると腸内細菌が減って鬱病になりやすくなる。気力体力がある実証タイプは鬱病にはならないが糖尿病になる。膵臓機能が強い人は糖尿病にはならないが血管内壁がやられて脳・心疾患になる。高齢女性は骨粗しょう症になってしまいます。

これらは野生動物ならまずはならない病気です。なぜなら、野生動物は砂糖やブドウ糖果糖液糖を摂らないから。これらは直接糖といって血糖値をドーンと一気に上げてしまう。最近では小中学生で糖尿病になる子供が増えているのも、これらの摂り過ぎで膵臓がおかしくなってきているのです。

古来より私達日本人は、お米からブドウ糖を摂取してきました。お米のデンプンは間接糖といって、体内でゆっくりと分解されてブドウ糖に変わり、エネルギー源になります。それならば血糖値が急上昇することはありませんから、恐い恐い血糖値スパイクもおこらないのです。

「そんなこと言われたって、甘い物は止められないよ~」という声が、今あちこちから聞こえてきました(笑)。甘い物は覚醒剤と同じくらい依存性が高いといわれていますから、急に絶とうとすると必ず禁断症状がでます。そこで知らず知らずのうちに甘い物を減らすことが出来る方法をお伝えしましょう!

東洋医学では「酸味」「苦味」「甘味」「辛味」「塩味」という五味をバランスよく摂るという考え方をします。つまり、甘い物好きは「甘味」の摂取量が多く、他の四味の摂取量が少ない。よって「酸味・苦味・辛味・塩味」を意識して摂ることで、甘みの摂取量が自然と減るのです。
そんな馬鹿な!とおっしゃる方、とりあえずやってみてください。五味のバランスが取れてくると、「うわっ、俺、今までこんな甘い物を食べてたんだ。気持ち悪っ!」と驚きますから。

そもそも、東洋医学の五味の「甘味」とは、砂糖やブドウ糖果糖液糖が無い時代の素材そのものの“ほのかな甘み”のことを指します。
現代のように糖度の高い「甘味」ばかりを求め、「酸味・苦味・辛味・塩味」を求めない人は、味覚や食欲中枢が破壊され、不健康への道まっしぐら。残念ながら、そんな砂糖中毒日本人が近年急増しています。五味をバランスよく摂って健康への道を歩みたいものです。

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