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体の不調

首を冷やそう!

首を冷やす男性
最高気温が37度近くまで上がった先日、首に薄いスカーフを巻いた患者さんが来院しました。私がスカーフをジーッと見ていると、「あっ、スカーフの中に保冷剤が入っているんです!」とのこと。

最近はネッククーラーを着けている人を街でよく見掛けるようになりましたが、熱中症にならないように首回りを冷やすという心掛けは感心します。
なぜなら首スジが熱くなると、熱い血液が血液脳関門を通って脳内に入ってしまいます。脳が高温になってタンパク変性を起こしたら一大事になりますからね。
しかし首には総頚動脈という太い血管が通っており、首回りを日差しから隠したり、冷やすことで脳に入っていく血液温度自体を下げることができる。自動車でいえば、エンジンの熱を下げるラジエーターの役割をしてくれるのです。

人間の体温は36度ですから、気温が36度を超えた中で活動するのは基本的には無理です。無理をして脳の温度が上昇するとタンパク変性のスイッチが入って亡くなってしまう。スポーツ中にバターンと倒れて、それきり動かなくなってしまうことがありますが、一線を超えたら亡くなってしまうのです。
だからスポーツ指導者は絶対に無理をさせないこと。小学生が運動時に着ける赤白帽に襟足を隠すヒラヒラがついたように、もう昔とは気温や日差しの強さが違うのです。特に子供はまだ、自分で管理ができないわけですから、大人が見てあげないといけない。まあ、大人でも自己管理が出来ない人が最近は増えていますから、くれぐれも熱中症を甘くみないように。

さて、近々、パリオリンピックが始まりますが、様々な競技で選手が休憩中に氷水の入ったアイスバッグ(氷嚢)で首の後ろを冷やすシーンが映像で流れると思います。これはまさに脳の温度を下げるアイシングケア。脳の温度が上昇すると瞬時の判断が大幅に鈍りますからね。
この時にアイスバッグを使うのも、氷が溶け始めて一定時間溶け続けている融点(摂氏零度)を保つことが重要だから。零度以下だとポテンシャルエネルギーが大きくて凍傷を起こしてしまいます。しかし、この温度だと凍傷を起こすこともなく、氷が溶けて水になるまで零度の状態が保てる。つまり、零度を保てないネッククーラーや保冷剤、アイスノンよりもアイスバッグが一番優れているということになります。一流アスリートが皆、アイスバッグを使っているのがその証。一般人も真似したいものです。

ただ、さすがにアイスバッグを首に当てて外に出掛けるのは大変ですから、やはり外出時にはスカーフなどに小さめの保冷剤を包んで、首に巻くのがよいでしょう。
私も保冷剤をハンカチや日本手ぬぐいで包んで、首に巻いて外出してみましたが、なかなか快適でした。ただし、きつくギュッと巻きつけると凍傷を起こす可能性がありますのでご注意を。

“ 梅雨明け十日 ” といいますが、梅雨明け直後は太平洋高気圧の勢力がとても強くなるため、晴れの暑い日がしばらく続きます。当院でもここ数日間で熱中症が1人、軽度熱中症の方が2人来院しました。この3人は身体を触ると直ぐに判るほどに熱がこもっていましたので、施術中も首をアイシングケア。まずは脳を守ってあげないといけませんからね。すると氷水を当てているにも関わらず、「凄く気持ちがよいです!」と異口同音にいいます。そして脳の次に熱中症でダメージを受けやすい肝と腎をそれぞれ調整して施術を終えました。

皆さん、残念ながら天気予報をみると、もうしばらく晴れの暑い日が続くようです。くれぐれもお体自愛ください。

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