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エッセンス

血液循環の仕組み

血液の循環
先日来院した患者さんから「私、一日中パソコン仕事で体中カチカチなんですけど、どうしたら血流がよくなりますか?」との質問。「30分に一回は立って伸びをして、1時間に一回は給湯やトイレに歩くこと。運動としては、腕を振って大股で歩くと血流がよくなりますよ」とアドバイスしました。

血流をよくするには先ず、血液の還流について考えてみましょう。
心臓から送り出された血液は、大動脈を通って末梢の毛細血管まで行き、今度は静脈を通って心臓に還流します。血管の長さは主要血管だけでもなんと数百キロメートル、毛細血管まで含めると約十万キロメートルと言われていますから、心臓のポンプだけでこれを還流させることは物理的に不可能です。そこで活躍するのが、体中にある骨格筋。この “ 筋ポンプ ” 作用によって血液は心臓へと戻るのです。

歩くときに重要な筋肉に腓腹筋というのがあります。いわゆる “ ふくらはぎ ” の筋肉です。この形を見ると下が尖っていて上が広がっています。
ふくらはぎ
また、腕を振るときに重要な肩の三角筋も同じで、下が尖って上が広がっています。このように筋肉というのは収縮することによって、静脈血を心臓の方へどんどん送り揚げる形状となっている。この仕組みによって血液循環がスムーズに行われているのですね。だから「寝たきりになると心臓が弱る」と言われるのも、筋肉が落ちてしまうことが一つの大きな要因となるのです。
三角筋
私が患者さんに「よく歩いてくださいね!」と言うのも、歩くときの足の筋収縮一回によって送り返される血液量(80cc)と、心臓の収縮一回で送り出される血液量(80cc)が同じだからです。さらに人間がゆったり歩くときの足の筋収縮は一分間に60~80回。人間の心拍数も60~80回。つまり、血液還流量と筋収縮・心拍数が一致するのです。だから血流をよくするには歩くことが一番だと私は考えます。

冒頭の患者さんのようにデスクワーク全盛の現代。座ってばかりでは血液循環は滞り、体もカチカチになるのも致し方ないのかもしれません。しかし、伸びをしたり、歩くことを心掛け、血液を心臓にちゃんと送り返してあげれば、カチカチの身体も幾らかは和らいでいくのではないでしょうか。

心臓ポンプは血液を送り出し、筋肉ポンプが血液を送り返す。この好循環がスムーズな血流を維持するのです。

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