指回し健康法
現代社会は何事につけても数字で評価される時代となり、多くの会社で前年同月比を上回る業績目標が掲げられています。当院の患者さんのなかにも、そんな無間地獄に精神的ストレスを抱えている人が少なくありません。
先日も仕事のストレスで緊張性頭痛を訴える患者さんが来院しました。緊張性頭痛とは頭の筋肉が緊張して締め付けられるような頭痛のことを言います。その方の施術で、手足末端のツボを鍼で刺激して経絡の流れを良くしてあげたら、「孫悟空の 頭の輪っか が取れた」と言っていましたが、指先というのは実は “頭の急所” でもあるのです。
そこで、日頃からストレスに苛まれているという方は、頭の疲れを取るために「指回し」を行うとよいでしょう。
両手の指の腹を合わせて、脳の急所である指先を前回しにクルクルクル…、後ろ回しにクルクルクルクル…と、親指から小指の順に回していくと徐々に頭の血が下がります。
この方法はストレスを受けた時、イライラした時、緊張をほぐしたい時に行うと、心の大波を小波に鎮めることができます。私など気が小さいので、歯医者さんで治療椅子に座って、緊張して先生を待っている時にやっています(笑)。すると不思議と落ち着いてくるので重宝しています。
さらに、足の親指を手で掴んでグルグルと回す「足の親指回し」も頭の疲れを癒してくれますので、合わせて行うと効果的です。足ツボのチャートにも頭の反射区は親指と記されていますので、頭脳疲労の多い現代人には足の親指をグルグル回してほぐすのもオススメです。
この「指回し」は昭和の時代からある健康法です。なので、習慣として無意識にクルクルやっているご老人を時々見かけるのですが、皆さん頭がしっかりしているような…。もしかしたらボケ予防にも繋がるのではないか!とも私は思っています。
皆さんも、頭の急所である指を回して、頭の血流を改善してみてはいかがでしょうか。