免疫力UPのツボ
先日「免疫力を高めるには、どうしたらよいのでしょうか」と患者さんから質問を受けました。
“免疫”とは、もともと疫病(感染症)を免れるという概念でしたが、現在では人間の抵抗力一般を指すようになり、さらに発生する腫瘍を排除する働きをも含んでいます。
そんな免疫の主役をなすのが“白血球”。その白血球の 65%を占める【顆粒球と単球】は活動時に作られ、外部からの感染(ウイルス、細菌、寄生虫)に対する防御を行います。
残りの 35%を占める【リンパ球】は睡眠時に作られ、生体内に発生する腫瘍を排除する働きをしています。
この【顆粒球・単球】と【リンパ球】の割合 65 対 35 は、一日の 65%を占める活動時間(16時間)と 35%を占める睡眠時間(8時間)に比例します。
つまり、よく動く事でウイルスや細菌に対する抵抗力がつき、よく眠る事で腫瘍に対する排除力がつくのです。
私の父は若い頃から暇があれば寝ていました。そのお蔭でしょう、80歳になる現在でも病気一つない健康体で、まだ仕事に出かけていきます。一方、母は 寝ずに働くタイプ だったので、60歳で癌を患いました。幸い命は助かりましたが、睡眠の大切さを今となっては感じているようです。
さて、免疫力強化のツボです。
①照海(左右の内くるぶしのてっぺんから3センチ程下の凹み)
②曲池(左右の肘を曲げた時にできるシワの外端)
③大椎(首の後ろの一番出っ張っている背骨の上)
この五ヶ所を東洋医学では“扁桃処置”といい、免疫力強化のツボとして施術に用いています。扁桃とは鼻や喉の奥にあるリンパ組織で、細菌等の侵入を防ぐ第一予防線として、とてもとても重要な場所です。ここを強化するツボとなります。
寒さが少しずつ増してくるこの季節。免疫力を高めるために、活動と睡眠をバランスよく取り、免疫力強化のツボにセルフ灸をすえましょう。
また、脂肪は寒さなどの外的ストレスから身を衛ってくれますので、痩せている人はこの時期、体重を増やしておくと冬が快適に過ごせます。