重力は神である
明日は十五夜ですね。中秋の名月をみる前にぜひ視ていただきたいのが、YouTube 執行草舟チャンネル【公式】の『月の神秘』。月が在るお蔭でこの地球が、私たち生物が存在できているということを分かりやすく、かつ神秘的に説いてくれています。この中で執行氏が「重力は神である」と言っていましたが、私も重力は人間が生存する上で無くてはならない存在、つまり神だと考えています。
先日、骨粗鬆症で薬を飲んでいるという患者さんが来院したのですが、かかりつけ医からこう言われたといいます。
「涼しくなってきたから、どんどん外を歩いて骨に負荷をかけなさい。重力をかけないと、いくら薬を飲んでいても骨は強くならないんだよ」と。おっしゃる通りでございます。
確かに骨折をした人を診ていても、動かざるを得ない人の方が治りが早く、骨もキレイにくっ付いていく。反対に大事大事で動かさない人ほど治りが遅く、骨のくっ付きもよくないのです。やはり身体には適度な重力・圧力をかけてあげる事が治癒力を高める秘訣なのです。
また、医学博士の吉田勧持氏はその著書『構造医学』に「自然治癒のカギは重力にある!」と記しています。その吉田氏が推奨するWB体操は私の知る限り、身体の隅々まで適度な重力をかけることの出来る最も優れた体操だと思いますので、ここで簡単に説明したいと思います。
◆WB体操
①足を肩幅に広げ【つま先を真っ直ぐ】前に向けて立つ
②両腕を真っ直ぐ前に向け伸ばす
③【上体が前傾しないように】【つま先より膝が前にでないように】息を吐きながら、ゆっくり腰を下ろしていく
④しゃがんだまま二呼吸した後、息を吐きながら、ゆっくり最初の姿勢に上がる。
以上の動作を2、3回繰り返して終了。この体操は筋トレではないので10回、20回とやる必要はありません。またやってはいけません。全身の関節に適度な圧力が加えられるように設計されたこの体操は、当院で10月から新たに施術内容に加える運動療法で指導いたします。皆さんにも是非マスターして欲しい当院オススメ体操の1つです。
重力負荷による圧力がかかると骨は強くなり、重力負荷がないと骨は弱くなっていく。このことは長期間宇宙空間にいた宇宙飛行士の骨が痩せ細ることからもわかります。そして立つことも出来なくなる程にまでなってしまう…。つまり、人間にとって重力は生きていく上で欠くことのできない神なのです。