食べる奴は 暑さに強い
連日暑い日が続き、テレビは「喉が渇く前に水分補給を」「我慢せずに適切な冷房の使用を」「不要不急の外出は控えましょう」と声高に叫んでいます。一般人向けはこれでよいのでしょうが、運動学生やスポーツ選手となると指導者の方々は生徒や選手に対する熱中症対策が難しいですよね。そこで今日は主に指導者向けの熱中症対策を提言したいと思います。
以前、当院の患者さんで学生野球の指導者がこんな話をしてくれました。「毎年、夏合宿ではちゃんと水分補給させていても必ず熱中症が何人かでてしまう。でも今年初めて熱中症をゼロにできたんだ!何を変えたと思う?一日三食、大盛りご飯を全員に食べさせた。そして食べきれない生徒は練習に参加さなかった。そしたら合宿中に熱中症がでなかった」と。
そもそも、ご飯を食べるには適度な塩分・水分が必要です。ご飯だけ食べろと言われても、とても食べられない。やっぱり、梅干しや漬物、肉や魚、味噌汁が欲しくなります。だから、ご飯をしっかり食べることが、実は塩分・水分の補給にもなり、先程の野球合宿のように“熱中症対策大成功!”となるのも合点がいきます。
また、実業団の長距離陸上部監督は「練習でヘトヘトに疲れていても、よく食べる選手は暑さに強い。食べられなくなる選手は暑さに弱い」とも言っていました。
どうやら、快食(美味しく食べられているか)という事が運動学生やスポーツ選手の熱中症のキーポイントになるようですね。
ちなみに、私の中学校の担任は「快食・快眠・快便!」といつも言っていました。当時は「そんなの当たり前だい」と思っていましたが、大人になり、いざ施術をする立場になると「快食・快眠・快便」が上手くいかずに悩んでいる人の何と多いことか…。担任の先生は「快食・快眠・快便」を繰り返すことで私達生徒にその重要性を伝えたかったのでしょう。確かに私も「快食・快眠・快便」が熱中症対策としては一番大切なことだと考えます。