病が治るスピードは、ポジティブな心で加速する
今週末に関東地方は梅雨明けでしょうか。そうなると梅雨時の憂鬱な気分から一転、夏の陽射しの後押しもあって気持ちが前向きになっていきます。ポジティブになれるこの時期、実は身体を整えたり改善するには絶好のチャンスです。
私が施術をしていて面白いと感じるのは、似たような症状を持っている二人の患者さんに、同じように指圧や鍼灸を施しても、身体の治り方は人それぞれで、いつも同一のペースにはならないということです。
一般的な病院では、治療する前から「何日あれば退院できる」という見込みをだせますが、それは医療機器で読み取ったデータを数値的にみれば、退院までの日数が計算できるからでしょう。
ところが、東洋医学の場合にはそう単純にはいきません。なぜなら、施術を受けている方の精神状態によって施術効果に大きな違いが生じるからです。
例えば、ポジティブな気持ちでいる時であれば、施術は身体の中にすんなりと入っていくのですが、ネガティブな気持ちでいる時には、まるでそこに“壁”があるかのように抵抗して施術が身体の中に入っていってくれません。
整体の大家 野口晴哉氏も若い頃、道場の入り口に「虫の好かぬ者お断り」という看板を出していたそうですが、これも言葉を換えると「ネガティブな人お断り」ということ。野口氏は自ら行っていた施術を「愉気法」と名付けていました。愉しい(たのしい)とは“愉快な、喜ばしい”という意味ですからやはりポジティブな気を患者さんに送ることで身体を治していたのでしょう。
だから、皆さんは「病が治るだろうか」と心配するのではなくて、「よし、病を治そう!」と、潔く決意した方が早く治るのだと覚えておきましょう。ポジティブな気分になれる夏がそのチャンスなのです。