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心と体の健康維持

関節を鳴らすと…

関節を鳴らす
皆さん “キャビテーション” という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
流体内で流速に極端な違いが発生すると陰圧が生じ、液体が気化して「ポン」という音と共に気泡がでます。これを“キャビテーション”といい、実は生体内でも日常的に起こっています。誰もが経験したことがある「関節がポキッと鳴る」のは、まさにこのキャビテーション(空洞化現象)が起きているのです。

先日も、首の痛みを訴えて来院した患者さんがいました。仕草から「首を鳴らす癖がありますね」と質問すると、「鳴らしちゃいけないと思うんですけど、つい鳴らしたくなっちゃって…」と答えます。

人間の関節内は液体で満たされており、無理やり曲げたり捻ったりすると、関節内液の流速に極端な違いが生じ、気泡がポンと破裂します。その瞬間は楽になったような気がするのですが、衝撃波によるエネルギーが関節組織にダメージを与えます。これを何度も繰り返していると関節が徐々に破壊されていき、破壊された関節を守るために組織が肥厚します。分かりやすい例が、指をポキポキ鳴らしていると指の関節が太くなるという現象です。

先ほどの首の痛みを訴えて来院した患者さんには、関節を鳴らすのを我慢してもらい、数回施術したら「最近、鳴らしたいと思わなくなった」と言っていました。関節というのは正常な位置に収まると、鳴らすのを忘れる、または鳴らなくなるのです。だから、意図せず関節が頻繁に鳴ってしまうのは歪みがある証拠。そんな関節をお持ちの方は施術を受けに来て下さい。

もちろん、意図的に関節をポキポキ鳴らすのが癖になっている人は、今すぐ止めた方がよいことは言うまでもありません。

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