風邪はウイルスの感染により、鼻から気管にいたる呼吸器系が炎症を起こした状態をさします。
東洋医学では「体温を上げて、白血球の働きを高め、ウイルスの働きを抑えることで、風邪を治癒に導く」と考えます。西洋医学の｢解熱剤で熱を下げる。咳止め薬で咳を止める。｣という考え方とは正反対ですね。

ウイルスというのは生き物でもない、物でもない摩訶不思議な存在ですので、殺すことが出来ません。薬局で売っている風邪薬の効能にも｢風邪の諸症状の緩和｣としか書けないのはウイルスを殺すことが出来ないから。そんなウイルスの活動を抑えることが出来るのが“熱”です。だから、ウイルスに感染すると人間は発熱するのです。それなのに、ウイルスを叩くために必要な発熱を現代人はすぐに風邪薬や解熱剤を飲んで下げてしまう。何ともったいないことでしょう(>_<)
先日、私が20年以上施術を担当している患者さんが｢正月に38度の熱が出たけれど、言われた通り、薬も飲まずに暖かくして寝てたら、発汗して翌朝には熱が下がった｣と言っていましたが、さすが私の長年の患者さん。よく分かっている。しかも小まめに施術を受け、身体を整えているから風邪の治りも早い。これが風邪を早く治すコツなのです。38度ではまず悪い病気はありませんからね。ただし、38度5分を越えたら少し辛くなってきますから、薬を飲んで熱を少しだけ下げてもよいでしょう、そして、39度を越えたら念のため医師に診てもらうことも必要となってきます。

そう言われても、風邪をひいたらすぐに風邪薬を飲まないと不安…という方も多いのでは。そんな方はドラッグストアで売っている｢ヴィックス・ヴェポラップ｣を胸に塗ると良いでしょう。私が子供の頃、母が｢これを胸に塗ると風邪が早く治るのよ｣と言いながら塗ってくれました。今、考えると心理的効果もあったのでしょうが、とても楽になったという記憶があります。

日頃から身体を整え、発熱を上手に利用する。これが風邪を早く治すコツなのです！

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