タイパウォーク
先月のこと、小学生が「腰が痛い」と母親に連れられて来院しました。身体を診ると筋肉のバランスが非常に悪い。私が「もっと歩かなきゃダメだよ」と言うと、「学校は歩いて1分だし、友達の家や公園に遊びに行く時は“時間がもったいない”から自転車です!」と答えます…。
先日も20代の患者さんにウォーキングを勧めたら、「えっ、ただ歩いているだけの時間って、もったいなくないっすか!」と返され絶句してしまいました…。
どうやら最近の若者達は“命の貯金”である歩くことをタイムロスと考え、時間を有効活用するタイパ(タイムパフォーマンス)とやらに重きを置いているようです。
しかし、最近は中高年層にも「ただ歩くだけなんて出来ない」という人達が増えていきています。そんな方々にはタイパのよいウォーキング法を指導しています。
①自分の歩幅で歩く
②大きい歩幅で20歩歩く
③息が整うまで自分の歩幅で歩く
④大きい歩幅で20歩歩く
⑤息が整うまで自分の歩幅で歩く
⑥大きい歩幅で20歩歩く
⑦息が整うまで自分の歩幅で歩く
⑧大きい歩幅で20歩歩く
⑨息が整うまで自分の歩幅で歩く
⑩大きい歩幅で20歩歩く
⑪自分の歩幅で歩く
これは整体の大家 野口晴哉氏が妊婦さんに推奨していた運動法なのですが、一般の人がやっても効果があります。ただし、自分の歩幅で歩くには一人で散歩することが重要。夫や妻や子供や犬を連れてはダメです。
自分の歩幅で普通に歩いていて、20歩大股で歩く。また自分の歩幅に戻り息が整うまで歩く。これを5回・計100歩大股で歩くという運動法です。タイパを求める現代人はこういうウォーキングが合うのかもしれません。