元気があれば、何でもできる!
私が子供の頃、昭和の時代はプロレスが一大ブームを巻き起こし、よく友達や従兄弟達とプロレスごっこをして遊んでいたものです。そんなプロレス界の大スター、アントニオ猪木さんが先日亡くなりました。
アントニオ猪木さんといえば 「元気ですかぁ~! 元気があれば何でもできる!」 というフレーズが有名ですが、この”元気“という言葉をこの機会に改めて考えてみたいと思います。
辞書には「人が活動する力、または気力。勢いのよいこと。」とあります。確かに気力体力が無ければ人間は活動できないですから、 “元気”は人間を動かすエネルギーの源といえるでしょう。では、その“元気”とはどこから来て、どこに蓄えられ、どのように発散されるのでしょうか。その答えが東洋医学にはあります。
東洋医学では「 元気(原気)とは先天の精(両親から与えられた気)が変化して生じたもので、後天的に摂取される飲食物から作られる水穀の精微によって絶え間なく育まれるもの。臍下丹田に蔵され、経絡を通って全身にくまなく行きわたる。全身を動かす原動力。」と考えます。
つまり、元気とは元々両親から与えられたもので、日々の飲食によって育み、臍下丹田に蓄えられ、経絡を通って全身に行きわたるのです。
私が患者さんとする会話の中に、両親(先祖)や食事内容や臍下丹田の話が多いのも、こういった理由からです。そして、最後の経絡の流れを整えることが、私達、東洋医学家の仕事です。14本ある経絡上に存在する361個のツボを刺激することで調整しています。特に最近は元気のない人が増えていますので、経絡を通して気を補ってあげることはとても大切です。また、適度な運動も経絡の流れを良くしますので心がけましょう。
「元気ですかぁ!」 「元気ですよぉ!」
こんな挨拶を交わしたいものですね。