眠るのにも体力がいる💪
当院の患者さんを診ていると、加齢とともに眠りに関わる不調が増えてきます。「長く寝れない」「寝つきが悪い」「熟睡感が得られない」─。実は眠るためにも体力が必要で、子供が長時間寝続けられるのも体力があるからなのです。
加齢により体力が落ち、体内の気が減ってくると、寝るためのエネルギーも不足します。よく高齢者が早起きといわれるのも、気の不足により長時間眠り続けることが出来なくなっている事の現れです。
中国の古典「黄帝内経」にも「年を取ると気血、特に気が衰えるため、夜はよく眠れなくなる」といった内容が書かれています。夜に眠れなくなるという事ですから、日中に30分程度の“ちょこっと寝”を私はオススメしています。これは疲労回復と気のチャージにとても効果的なので私も実践しています。
養生法としては、まず適度に身体を動かして体力をつけることが大切。肉体労働者で不眠症を訴える人はほとんどいませんからね。そして寝る直前に食事をしないこと。睡眠中に胃腸が働くと熟睡できず、朝起きても食欲がなく、疲れやすくなってしまうので要注意です。また、布団に入っても頭が冴えているという人は交感神経が高ぶっている可能性があります。その場合は、寝る1時間前位から、パソコンやスマホの使用を控え、室内の照明を落として528Hz等の静かな音楽をかけること。副交感神経が優位な状態になるように環境を整えましょう。
それでも眠れない場合は医療を頼ります。西洋医学では直接的に睡眠を誘発する睡眠導入剤を使って治療しますが、東洋医学では、精神状態に応じて施術を定めます。例えば、「少しの物音で驚く人」は腎虚、「少しの事でクヨクヨする人」は脾虚、「少しの事でイライラする人」は肝虚として、それぞれ使うツボを定めています。
東洋医学には、睡眠導入剤のような即効性はありませんが、依存性がなく、極めて安全な医療といえるでしょう。
528Hzの音楽はこちら➡ソルフェジオ周波数