“汗の内攻” にはご注意を!
当院の患者さんで85歳の元気な男性がいるのですが、発汗量が多いので担当医に「先生、この汗なんとかならんかね。私は一日に何回もシャツを取り替えるんだが‥」と相談したところ、「○○さん、この汗は腎臓の代わりをしている。あなたは腎臓の片方を摘出しているから、この汗が出なくなると、そのうち人工透析になってしまいますよ」と言われたそうです。
とかく日本人は汗というものを嫌う傾向にありますが、汗は身体の毒素の排泄経路でもあるのです。だから私の診ている限り、汗をかける老人には元気な人が多い。さらに肌の綺麗な人も多いですね。この85歳の男性も同世代と比較したら随分と元気で肌もツヤツヤしています。
ただし、注意しないといけないのは、汗をかいた後をそのままにして身体を冷やすこと。これを “汗の内攻” と言うのですが、汗が内攻すると「ダルい、手足が重い、筋肉が痛む、呼吸が苦しくなる、むくむ」等の症状が出てきますので注意が必要です。
だから汗をかくこの時期、こまめにタオルで拭き取ったり、シャツを取り替えたり出来れば理想的なのですが、仕事をしているとなかなかそうはいきません。そこで私は広げたタオルを肌とシャツの間に忍ばせて施術をしています。様々なタオルを試したのですが、粗品でもらうタオルが一番心地良いですね。そして汗を多くかいたらタオルを引き抜いてしまえばよいので重宝しています。
先日もエステシャンの方が、「汗対策として背中にタオルを入れて施術をしていたら体調が良い」と言っていましたが、やはり汗を上手に吸い取って “汗の内攻” を防いであげることはとても大切なのです。
汗をかくことは毒素の排泄でもあり、体温を下げてくれるので熱中症予防にもなるのですが、その後処理には気をつけなければなりません。特に男性は汗の量が多いので、汗をかいた後をそのままにして日々冷房にあたっていると様々な不調が現れてきます。
皆さん、“汗の内攻”にはくれぐれもご注意を☝