鎖骨下筋 ~現代人はこの筋肉が凝っている~
先日、ある患者さんの鎖骨下筋をマッサージでほぐしていると「私、マッサージが好きでよく行くんですが、ここの筋肉をマッサージしてもらったのは初めてです!スゴく凝っているんですね、イタキモです」と言われました。
現代人はパソコンやスマホをはじめとした前屈みの姿勢が多い為、ほとんどの人の鎖骨下筋がカチカチに固くなっています。
この鎖骨下部をほぐしてあげると、首肩凝りやイライラ・呼吸器疾患・甲状腺疾患・乳腺炎・五十肩などに効果があるので、私はよく患者さんの鎖骨下部をマッサージします。中には飛び上がるほど痛がる方もいますが、イタ気持ちよいと言ってくれる患者さんが多いですね。
また、マッサージ以外にも鎖骨下筋の柔軟性を取り戻すエクササイズがありますので、そのやり方をお伝えしましょう。
①椅子に座って、足を床につけ、背筋を伸ばす。
②両手の指先を肩につけ、両肘を前につきだす。
③息を吸いながら、両肘を耳に沿わせるように出来るだけ高く上げ、頭は下げる。
④息を吐きながら、高く上げた両肘を後ろにゆっくり大きく回し、頭を上げながら両肘を元の位置に戻す。
①~④を5回繰り返します。このエクササイズは普段使わない筋肉達を目覚めさせるのにとても効果的。鎖骨下筋だけでなく、肩甲骨周辺のインナーマッスルや背中の筋肉の動きも促進します。初めのうちはキツく感じるでしょうが、毎日続けていくうちに鎖骨や肩甲骨の動きが良くなり可動域が広がるのを実感できることでしょう。
特にパソコン作業などのデスクワークで上半身がカチカチになっている人や、腕が上がりづらい、後ろに回らないような人は頻繁に行って欲しいですね。上半身の力が抜けてリラックス出来るだけでなく、現代人に増えている“猫背“の予防にも効果がありますよ。