発酵のチカラ!!
今日 1月20日は「甘酒の日」です。日本には古くから味噌・漬物・納豆・甘酒などの「発酵」が身近にあり、日常の中で私達の身体を整えてきました。
近年では、それらの発酵食材が注目され、健康のためだけではなく、美容のために摂る人も増えています。また、地球環境を守るためのテクノロジーにも発酵は関わっており、私達が心地よく暮らすために大切な物へと進歩しています。
さて、甘酒といえば「飲む点滴」とも呼ばれ、優れた栄養バランスで有名です。88歳でピンピンコロリと逝った私の祖母は、毎日午後3時になると自家製の野沢菜の漬け物をつまみながら甘酒をよく飲んでいました。今思えば、発酵食材 × 発酵食材。どおりで元気なわけでした。そんな家で育った私は必然的に子供の頃から甘酒を飲む習慣があり、今でも小腹がすいた時には飲んでいます。
また、当院の患者さんで、甘酒製造も手掛けている味噌会社社長宅のお手伝いさんがいるのですが、年齢のわりに肌艶がよいので「お肌のために、何か特別なことをされているのですか?」と、ある時私は聞いてみました。すると「社長宅には甘酒が沢山積んであって、私は飲み放題なんです!」とニコニコしながら言っていました。おそるべし発酵パワーです。
東京農業大学 醸造科教授の石川森夫氏は「甘酒は腸内の不要なカスを絡めとり、善玉菌のエサになる食物繊維が豊富。腸の働きをよくするので、便秘や肌の不調を抱えている人にオススメ。エネルギー源になるブドウ糖や代謝を促すビタミンB群を多く含み、消化吸収がよいので、胃腸に負担をかけずに栄養が摂れる」と語ります。
腸内環境がよくなれば、病原体に抵抗する第一の砦である腸内フローラが元気になり、代謝がアップして免疫力が高まる。それによってウイルスやアレルゲンを異物と認識し、攻撃して身体を正常に保ってくれるのです。
ここ数日、またコロナウイルス感染者数が増えてきました。今こそ 「良質の発酵食材」 をしっかり摂り、腸内フローラを元気にしてオミクロン株に負けない免疫力をつけたいものです。
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