「三陰交と血海」 ~女性の強い味方~
今週は、女性の来院患者さんの割合がいつもより多かったですね。そのため女性特有の症状に効果があることで有名なツボ「三陰交」と「血海」いうツボを施術でよく使いました。
ツボというのは「経穴」といって、身体の内側と外側の気(エネルギー)の通り道とされる「経絡」の中継点であり、エネルギーが出入りする場所でもあります。この経穴を刺激することはWHO(世界保健機関)でも、医学的有効性が認められている治療法です。
まず「三陰交」。この三陰交というのは、足のスネの骨の内側にあるツボで、くるぶしの最も高い処から指の幅4本上にいった処にあります。三陰交とは三つの陰の経絡が交わるという意味で名付けられていて、一か所で三つの効果が期待出来ます。
この三つの経絡というのは、脾経(胃腸)・肝経(血液)・腎経(水の巡り)の三つ。つまり、胃腸を元気にし、血を作り増やし、巡りをよくしていく。まさに血流が悪くなりやすい女性のために存在するようなツボです。
次に「血海」。これは膝を曲げてお皿の内側の上角から指の幅3本分上がった処にあります。このツボは瘀血(汚れた血、流れの悪くなった血)を下す名穴で、無数の河川が集まって海に帰っていく様子から名付けられています。また、東洋医学では子宮を「血の海」と呼ぶことからも、血海は子宮の血流をよくする働きがあり、生理痛をとるツボとしても知られています。
この三陰交と血海を結んだライン “太ももとふくらはぎ“ の内側の筋肉が硬くなっていませんか?もし硬くなっているとしたら、血流が悪くなっているサインですから、よくほぐしてあげましょう。
ここを刺激することは、女性特有の症状だけでなく、様々な効用があります。下半身の冷えをとり、上半身との血流バランスを整えることは勿論、胃腸炎、膀胱炎、膝痛、さらには美肌・美白にも効果があります。ひそかに人気のある効果として、脾経の経絡上にあるバストアップも期待できますよ!
さて、ツボを押すときのコツですが、押し方云々よりも「押している処から血液(エネルギー)が身体全体に温かさと共に広がっていくこと」をイメージして押すことが大切です。イメージした通りにエネルギーは流れますので、私も施術によく応用しています。また、セルフ灸もオススメ。こちらもお灸の温かさが身体全体に広がるイメージですえると効果的です。
「三陰交と血海」は女性の強い味方です。また、更年期を過ぎた男性にも強い味方となりますので、オジサン達にも是非刺激してほしいですね。滞り始めた血流が改善し、元気が湧き出てくることでしょう!