ペットボトル健康法 ~頭の上に乗せるだけ~
先日、当院の患者さんから「先生の処に通いながら、毎日2Lのペットボトルに水を半分入れ、頭の上に乗せてバランスを取っていたら首の痛みがなくなった」と言われました。実はこの方法、手軽にできて効果が現れる優れものなのです。
アフリカの砂漠地帯では、水を入れた瓶を頭の上に乗せて運ぶ光景がみられます。きゃしゃな少年達でさえ、最大30キログラムにも及ぶ水瓶を平気で担いでいる。それなのに彼らの首はスラッと細長く、きれいな生理的湾曲を描いています。
疫学調査によると、これらの地域では首の疾患が非常に少ない。これはどういう事かというと、頸椎とは水瓶を頭の上に乗せ、重心線に沿った圧力が加わる事で歪みが整う構造になっているのです。だから彼らは、日常生活の中で自然に首に関係する病気を予防していることになります。
また日本では以前、むち打ち症等で首に白いコルセットを着けている人をよく見かけましたが、最近は見かけませんよね。これも頭部からの重力が頸椎にかかっていた方が早く治るという事が近年医学的に判ってきたからです。
このように、頭部からの圧力が働くことは頸椎を無理なく正します。首コリや肩コリの方は水の入った容器を立った状態で、頭の上に乗せて数分間バランスを取ってみてください。毎日やれば症状は改善することでしょう。また、雨の日に起きる頭痛にも効果がありますので、梅雨の時期には特にオススメです!
ただし、頭の上に乗せる容器の中味は水であることが重要です。水であれば頭が傾いても自然に重心線に沿うよう修正されていきますが、固形物を乗せていると、ズレたまま首に圧力がかかり、首の疾患を誘発してしまう可能性が生じますのでご注意を。