ヨーロッパでは万物は「風火水土」の四つの元素から成り立っていると言われていますが、先日ある知人からこんな話を聞きました。

「今年の冬至を境に200年続いた”土の時代”は終わりを告げ、今後200年は”風の時代”が到来する」

つまり、｢目に見えるもの｣の時代は終わり、｢目に見えないもの｣の時代がやって来るという事です。

確かに、お金と物質主義だった世界がコロナ禍を機に、情報やネットワークと精神的豊かさを求めはじめています。また近年、脱炭素社会が世界的に求められ、風力や太陽光発電が脚光を浴びはじめてもいます。これらは目に見えるもの(土)から、目に見えないもの(風)に移行していく例と言えましょう。

私の施術でも同じような変化があります。若い頃は患者さんの身体を力で物理的に揉みほぐしていたのですが、ある時、患者さんに「先生の手から何か出てますよね！」と言われました。その言葉をきっかけに、野口晴哉氏の行っていた愉気という治療法を勉強し、患者さんに施すようになりました。すると徐々にですが、手を当てて気を送っていると患者さんの身体が整うようになってきたのです。まさに「土」の施術から「風」の施術に変わってきたのです。

これからの時代のキーワードは「目に見えないもの」です。私の仕事でいえば、患者さんの身体に触れることで、その心まで癒すことが出来るかどうか。商売であれば、店の商品に愛と真心を込めることが出来るかどうか。会社員であれば会社のために、主婦であれば家族のために汗をかけるかどうかということでしょう。

それぞれの仕事において「目に見えないもの｣はあるのです。皆さん、｢時代遅れ」にならないよう、お互いに頑張りましょう！