身体への感謝
突然ですが、皆さんは自分の身体に感謝したことはありますか?
前回に引き続き、葉室頼昭氏の『神道のこころ』より私が共感した話です。
大半の人は自分の身体に感謝しない。だから細胞が怒って病気になるんですよ。例えば五十肩ってあるでしょう。なかなか治らない。そういう人が来ると、治らない治らないと不平を言うんですね。だけど「あなた、自分の肩に感謝したことがありますか?」と言うと皆ビックリするんです。
長年、重い物を持ったり色々とやってくれているではないか。それをあなたは一度でも感謝したか。だから肩は怒っているんだよ。認めてやりなさい。今まで認めないでゴメンねと言って撫でて、ありがとうと言ってあげなさい。そうしたら治りますよ。それをやらない限り治療を受けても意味はないと言うんです。
だから、健康になりたかったら「お前達が働いてくれるお蔭で俺は健康でいられるんだ」と認めてやりなさい。そしたら細胞も元気を出してくれる。人間で一番嬉しいのは認められるということでしょう。一生懸命やったのを誰も認めてくれなかったら、これほど哀れなことはない。力が出てこないですよ。
野球選手だってファンがワーッと言うから打てるんで、球場に誰もいないところで打てと言っても打てない。認められるということがエネルギーが出る原則です。人間とはそういう仕組みになっているのです。
元プロ野球選手のイチローも現役時代にこう言っていました。「道具を大切にしない人は一流になれないと思っている。だから、僕はいつも有難うなと言いながらバット、グローブ、スパイクを磨いている。そうすると、いざと言う時に道具が助けてくれるんです!」と。
肉体だつて神様からお借りしている道具です。そこに、たまたま人間の魂が入っているだけなのです。 だから普段から養生や手入れもせず、邪険に扱っていれば病気にもなる。反対に愛おしい気持ちで手入れしていれば健康にもなれるし、細胞が喜ぶから病気だって早く治る。
これが宇宙の法則だと葉室氏は言います。
「人間の身体に感謝する」宇宙と人間の仕組みを知り尽くしたからこそ発せられる重みのある言葉です。