日本では生活の基本を漢字で簡潔に「衣食住」と表現します。その中で「衣」が一番最初に来ることからも衣服はとても大事なことなのです。そこで、衣服の基本について書きたいと思います。

➀やたらに厚着をしない
人間は常に外部の刺激に適応し、肉体が変化するようにできていますから、出来るだけ厚着をしない習慣を第一に心がけることが大切です。身体が弱い人に限って厚着をしたがるものですが、過剰に守るということは人間を弱くするのです。
特に現代人は、たいして寒くもないのに上半身をたくさん着てマフラーまでしている人が多いのですが、あえて厚着をするとしたら下半身を手厚くするのが冷え対策としては効果的なのです。
私の治療院はビルの一階にあるため足元が冷えます。なので私はステテコにハイソックス、レッグウォーマーをして下半身を保温しています。逆に上半身は肌着に白衣のみ。休憩中にカーデガンをはおることもしません。日本には風呂やこたつの文化があるように下半身が冷える気候ですから、下半身は厚着、上半身は薄着にすることで血流のバランスが取れるのです。

➁皮膚に密着するもの、身体を圧迫するものを身につけない
肌に密着するものは空気の流通が悪くなり、皮膚呼吸を妨げてしまいますので、ゆったりとした肌着や服装がおすすめです。また、身体を圧迫するものは血流を阻害するため、肩こりをはじめ様々な体調不良の原因となりますので注意が必要です。
特に就寝時の厚着や密着、圧迫の強い下着は眠りの質を低下させます。なので、私は一年中パジャマ一枚で寝ています。もちろん下着は付けません。だから眠りも深く目覚めも良いのです😊
なお、手足が冷たくて寝付けないという人は綿かシルクのゆるい手袋や靴下を履くとよいでしょう。

以上が衣服の基本となります。上半身を薄着にすると最初はスースーと寒く感じますが、慣れてくると厚着が苦しくなります。顔は衣服で覆っていないのに寒く感じませんよね。逆にマスクで覆うと不快になり、外すと気持ちが良い。皮膚というのは本来空気に触れていた方が実は快適なのです。
やたらに厚着をせず、空気や血流の流れを妨げないことが衣服の基本なのです。