延命十句観音経
写真は臨済宗円覚寺派管長 横田南嶺氏の書です。
この「延命十句観音経」は江戸時代の禅僧白隠が民衆に読誦を勧めていたということで、私もよく唱えるのですが、先日義父の葬儀でご住職が繰り返し唱えて下さいました。ご住職の唱える「延命十句観音経」がとても素晴らしく、悲しみに暮れていた親族の心を調えました。葬儀が終わり帰路につく頃には、親族の顔が皆和らいでいたのです。ご住職に送り出していただいた義父は良いところへ旅立てることでしょう。
ご住職の説法も聴くことができ、「延命十句観音経」の素晴らしさを再確認できた一日でした。
施術というものもお経と同じで、痛みや不快感を感じている患者さんの身体を整え、和らいだ顔で帰してあげることだと私は考えます。
先日も小学生の女の子が腰が痛いと不安顔で来院しました。アスレチック場で高い所から何度も飛び降りて遊んだら、夜になって腰に強い痛みが出たとのこと。仙腸関節の動きが悪くなっていたので調整をして水湿布を当てながら痛くなった原因と今後の注意点を話してあげました。すると笑顔になり帰っていきました。
ご住職の域に達するにはまだまだですが、日々「延命十句観音経」を唱えながら施術に努めてまいります。