青き沙漠へ 新たなる出帆展
千代田区麹町にある戸嶋靖昌記念館に展示されている執行草舟コレクション「青き沙漠へ 新たなる出帆展」を鑑賞しました。
大航海時代。果てしない青い沙漠の中、人は遥かなる星を見上げ、混沌の海の先にある新しい大地を信じた。
「無点に非ず」と決する芸術家もまた、大航海時代を生きた先人達と同じく作品という新天地を作っていく。
無から有を想像する八反田友則、北川健次、柏田忠、石田淳一、藤島明範、山澤伸、廣田勇介という現代を生きる芸術家たちの作品展です。
冒頭の写真は八反田友則氏の「来訪者」です。八反田氏の作品は数点展示されていたのですが、どの作品からも孤独を感じました。二十代より独学でギターを弾き始め、ブルースの弾き語り歌手としても活躍されているそうですが、ブルースとは孤独感や悲しみを表現する独唱歌であることからも真に孤独を愛する人間なのだと思います。私も孤独を愛する人間ですから、八反田氏の作品は一瞬で好きになりました。
この写真は廣田勇介氏の「往還」です。私は廣田氏の明治神宮で開催された個展でも数多くの作品を観ているのですが、廣田氏の撮る写真は一言で言うと「別世界」です。被写体に魂が宿るとでも言うのでしょうか。どの写真にも崇高なエネルギーを感じるのです。「往還」は皇居外苑の楠公像を夜中にストロボをたいて撮影したそうですが、間違いなく楠木正成の魂が宿っています。私は勝手に「廣田ブルー」と名付けているのですが、色合いも素晴らしくとにかく格好良いのです。
八反田氏は1979年生まれ、廣田氏は1977年生まれ。私と同世代の芸術家たちから多大なる感化を受け、戸嶋靖昌記念館を後にしました。
青き沙漠 新たなる出帆展は2021年1月16日まで開催されています。是非皆様も足を運んでみて下さい。
執行草舟公式Webサイト http://shigyo-sosyu.jp
BIOTECホームページ http://biotec1984.co.jp