病は気から
先日コロナ騒動で通院を自粛していた患者さんが久しぶりに来院しました。
その患者さんは、かかりつけ医に「先生、私コロナが怖くて怖くて仕方ないんです」と伝えたところ、「あなた、夜の繁華街や3密の場所に遊びに行くの?行かないだろ。大丈夫だよ。あんまり怖がっていると本当に病気になっちまうぞ。」と言われたそうです。
『生命の理念Ⅰ』執行草舟著には「中世ヨーロッパでペストが大流行した際、ペストにかかった人を見て恐怖におののいたり、自分もうつると思った人の多くは実際にうつっています。その一方で医者であり、預言者としても知られていたノストラダムスは毎日何人ものペスト患者を担いで歩き、介抱していましたがうつりませんでした。そして本人も自分はペストに感染しないと信じていたという記録が残っています」と書かれています。
今回のコロナ対応でも自衛隊員や消防隊員に感染者が少なかったのは、衛生面を徹底したうえで、自分は感染しないと信じていた隊員が多かったからではないかと私は思います。
また、感染症以外の病気においても、検査の数値など気にしない人は病気になりにくく、数値に振り回されている人は病気になりやすいのです。
私の父は75歳まで健康診断を受けたことがないのですが、元気に働いています。60歳を過ぎた頃から職場や近所の人に「健康診断は受けておかなきゃだめだ」と言われていたようですが、そう言ってくれた人たちの方が病気になっているそうです。これは健康診断を否定しているわけではなく、検査の結果で病気だと言われることによって、元々健康だった人や少し体調を崩している程度の人が、本当に病気になってしまうことが多いということなのです。
人間は自分は病気だと思えば病気になり、病気ではないと思えばならないのです。社会を覆う思想の影響も含めて、人間の精神面は最も大きな病気の要因となっているのです。まさしく”病は気から”ですね。
現代社会を覆う思想に興味がある方は、『現代の考察』執行草舟著や、教養動画メディア『テンミニッツTV』 講師 執行草舟をご覧ください。
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