「余白の美」展
千代田区麹町にある戸嶋靖昌記念館に展示されている執行草舟コレクション「余白の美」展を鑑賞しました。
主宰する執行氏は「書いた人の性格や人間性を一番良く表すのが”書”だと思います。書には人間の全てが現れます。血も骨も肉もです。そして未生の過去から続くその人物の人生そのものが現れます。私は書を見れば書いた人のことを知らなくても、その人の持つ信念や生き方まで分かります。書とはそういうものなのです。その観点に立って後世に残すべき秀れたものを蒐めてきました。」と話します。
リナ・トゥール・ボネートさんのバイオリンが厳かに流れる中、私も執行氏の言葉を心の中で繰り返しながら鑑賞しました。
日本人独特の美意識である余白の際立つ作品が多数展示されていました。中でも南天棒の「棒図」には度量の大きさを、白隠の「南無神農大明神」には優しさを、至道無難の「閑」には崇高さを、山岡鉄舟の「龍」には豪胆さを、私なりに感じることができ、「書は人なり」という意味を少し理解できたのではないかと思います。
皆さんも是非、歴史上の人物の魂との対話を楽しみに足を運ばれてはいかがでしょうか。
「余白の美」展は、2020年7月4日まで開催されています。
執行草舟公式Webサイト http://shigyo-sosyu.jp
BIOTECホームページ http://biotec1984.co.jp