冷えは万病のもと【1】
東洋医学では養生の中心の一つに「冷え」を据えていますが、「冷え」とは具体的にどういう事を言うのでしょうか。
「冷え」とは身体の各部分の温度差が大きいことを言います。
例えば、上半身が温かく下半身が冷たいとか、手足だけ冷たい、お腹やお尻だけ冷たいという状態です。そして「冷え」が慢性化した症状を「冷え症」というのです。
通常、寒い所へ行き身体の一部が冷えたとしても、暖かい所へ戻れば治るのですが、それが冷えたまま治らないのです。
特に日本のように湿度が高い国では、湿気を含んだ重く冷たい空気が足元に降りてくるので、天井と床の温度差が大きくなり、知らず知らずのうちに下半身が冷えてしまいます。
冷えた部分というのは、新陳代謝が鈍くなります。そこから全身の代謝バランスに歪みが生じ、代謝バランスの崩れから様々な病気になるのです。東洋医学が「冷え」を重要視する理由が分かっていただけたでしょうか。
当院には一年中タイツ(ももひき)を履き、靴下は二重という元気な患者さんがいます。
その方は「足腰を冷やすと早く老けるわよ」とよく言っています。確かにその方は実際の年齢より十歳以上若く見えますし、全身の代謝もよろしいので説得力のあるお言葉です。
若さと元気を保つ秘訣は「頭寒足熱」にあり!
皆さんも実践してみてください。
ちなみに私も一年のほとんどをタイツ着用、靴下二重履きで過ごしているので実際の年齢より若く見られます(笑)