現代の考察 ただ独りで生きる
『現代の考察 ただ独りで生きる』
武士道と現代
毒を食らえ
民主主義とは何か
芸術の意味
仕事と人生
死生観と人生
執行草舟氏の六回の講演とその質疑応答をまとめたものです。執行草舟氏とは、著作「憧れの思想」を、イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏が絶賛した実業家、著述家です。
今講演を聴いているかのように、自分が質疑応答に参加しているかのように夢中で読み進めました。執行氏の膨大な読書による幅広い見識と、武士道精神を中心に据えた体当たりの人生にただただ感化され、「自分も体当たりの人生を送りたい!」そう思いました。
六つのテーマの中でも一番実践的なのが、「仕事と人生」ではないでしょうか。今はビジネス社会となり、男性はもちろん、働く女性も増えています。働き方改革と叫ばれる今、会社に対する不満の声もたくさん聞こえてきます。現代は安定、保障という考え方が世の中を覆っていますが、人間として生命を燃焼させるためには仕事観を確立しなければなりません。
執行氏は「社会には不合理と矛盾が必ずある。会社が間違っていても、上司が悪くても、給料をもらっている以上、それらを呑み込んで会社のために働かなければいけない。そのような会社を選んだのも自分であり、全ては自己責任である。もし会社が間違っていると思うなら、自分が人格を磨いて、違う感化力を及ぼせる人間にならなければ駄目だ」と言います。
善いも悪いも関係ない。幸も不幸もない。
この生命を、「今ここで」すべてのものにぶち当てるだけである。
私の現代とはそれしかない。
私の現代に対する理論とは、それだけなのだ。
生命を燃焼させる一冊です!
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